オリス ダイバーズ65の情報を以前から耳にしていたが、ついに手に取って本当のレビューをする機会に恵まれた。(というのも、宣伝用の写真というのは決して時計を正しく伝たことはないからだ)。この時計は、スイスのツェルマットで行われたオリスの2017年コレクションの特別展示会で展示されていた。私はこの時計をしてダイビングをするのが大好きだが、ダイバーズ65が今回新しくなったといえる唯一のポイントであるシルバーの色使いには、スイスの山々の背景がよく似合っている。なかなか悪くないのだ。
The Oris Divers Sixty-Five with silver dial.
スイスのアルプス山脈にダイバーズウォッチ? あまりお目にかかれない光景だが、このモデルはこの景色によく馴染んでいる(どこにでも馴染むだろう)。
既にこのダイバーズウォッチがどんな機能を持っているかは知っている。つまりは従来のダイバーズ65と全く同じなのだ。この時計は100mの防水性能を有する42mmのケースに、黒いアルミニウム製の逆回転防止ベゼルが付いている。ムーブメントは改良したセリタ SW200で、3時位置にデイト表示があり、パワーリザーブは38時間だ。これらはなんら真新しいことではないが、22万円程度で買える時計として驚異的であることに変わりはない。
ダイバーズ65は、同社で最も人気のある時計のひとつで、母国スイスでは最も売れる勝利の方程式的なモデルだ。そのデザインは驚くほど多目的に順応することが証明されていて、さまざまなカラーバリエーションと限定エディションが作られ、ブロンズのカール・ブラシア(Carl Brashear)限定モデルさえある。
The Oris Divers Sixty-Five with silver dial.
このダイバーズ65は、青文字盤のモデルにとって強力なライバルとなるだろう。
このシルバーダイヤルは後になって追加された文字盤色で、私は実物を見てからは、人気の青文字盤のバージョンといい勝負になると感じた。しかし、今回のモデルを実際に購入する決断をするのは、ブルー文字盤よりはるかに難しいだろう。というのは、緑がかったウィンテージ感のある夜光インデックスと古びた感じの革ベルトのせいだ。最初にこのモデルがお披露目されたとき、このインデックスは手酷い評価を受けた。ただ、このインデックスはコントラストを高める役割を果たしており、真のダイバーズにとっては大切なことなのだ。まぁ、そこに真のダイバーがいればの話ではあるが。
The Oris Divers Sixty-Five with silver dial.
この色使いは、ダイバーにとって重要な、文字盤のコントラストを高めている。
ダイバーズウォッチにとって大事なのは(明るい文字盤への根拠の乏しい支持があちこちから聞こえるが)、文字盤の実際の色ではなく、文字盤と針とのコントラストである。レディースギフトガイドそして、このシルバー文字盤はそのコントラストを高めている。そして地上においてもスタイリッシュで見栄えがいい。正直に言ってしまえば、我々がこの時計と過ごす時間のほとんどは、水中ではないのだから。
このダイバーズ65のシルバー文字盤バージョンはオリスの2017年コレクションの一部である。ラバーストラップの場合、価格は22万2000円(税抜)だが、2万4000円を追加すればステンレススティールのブレスレットにすることもできる。