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薄さと古典味を両立させた、パルミジャーニ・フルリエ 2021新作「トリック トゥールビヨン」

パルミジャーニ・フルリエの超薄型のトゥールビヨンムーブメント(PF517)は、プラチナ製マイクロローター、コート・ド・ジュネーブ装飾が施されたブリッジ、そしてフライングトゥールビヨンを持つ超高級機。可能な限りスリムにするために、トゥールビヨンはムーブメントのメインプレートに組み込まれている。このムーブメントを搭載した新作が、「トリック トゥールビヨン」である。


パルミジャーニ・フルリエ「トリック トゥールビヨン」
トゥールビヨンが7 時に配置されているのは、午前7 時8 分に生まれた創業者ミシェル・パルミジャーニへの敬意の表れとののこと。自動巻き(Cal.PF517)。29 石。2万1600 振動/時。18KRG(直径42.8mm、厚さ9.45mm)。パワーリザーブ約48 時間。30 m防水。世界限定25本。1645万円(税別)。


ミシェル・パルミジャーニがデザインした最初のケースが、トリック

複雑な機構は古代ギリシャ建築のドーリア様式の柱をモチーフにしたレッドゴールドのケースに収められ、トリックコレクションに共通するローレット加工されたゴドロンのベゼルが特徴だ。槍型の時分針はケースと同じレッドゴールド製で、ストラップにはエルメス社製のハバナカラーのアリゲーターストラップが組み合わされた。トゥールビヨンの幻惑的で惹きつけられる動きは、スレートカラーのダイヤルに刻まれたライスグレイン模様のギョシェと同調しているかのようだ。


好事家に、パルミジャーニ・フルリエをして好事家に一流と言わしめる理由がムーブメントの仕上げだ。浅いコート・ド・ジュネーブ、手作業で面取りされたブリッジ、バーリーコーン模様のギョシェが施されたプラチナ製マイクロローターなどは、見ていて飽きることがない。厚さ3.4mmの超薄型トゥールビヨンムーブメントの部品数は207個もある。